バーコードを利用した倉庫内在庫管理の方法1

はじめに

アパレル通販の出入庫管理とシステム構築、運用を2023年10月まで15年弱ほど担当していました。

扱っていた商品は15万点程度、一日の発送先数平均2000件(発送点数5000点)、MAX4000件(発送点数10000点)倉庫3拠点、作業スタッフMAX15名の現場です。

バーコードを使った在庫管理を考えている人やバーコード処理のシステムを作ろうと思っている人に向けて情報を簡単にまとめてみようと思います。

タブレット、バーコードスキャナについて

家庭用のタブレット、業務用のスキャナ付きスマホタイプ、 ハンディターミナルタイプなどが利用候補に上がると思います。

私が担当していたの倉庫管理開始時にはまだスマホタイプとハンディターミナルタイプが市場にそれほど出回っていなかったようで、家庭用タブレット+小型スキャナを選択しましたが、現在は使用する場面によってメリット、デメリットはあるものの、スマホタイプ、ハンディターミナルタイプの方が用途が広そうで便利に感じました。

実際に利用した端末です。

左から

  • socket mobile DuraScan730
  • lenovo Tab M8
  • unitech EA-630 plus
  • unitech HT-730

家庭用タブレットについて

  • 家庭用タブレットを利用する場合、カメラでもアプリを利用すればバーコードの読み取りは可能ですが、かなり作業効率が悪いので頻繁にスキャンをすることが想定できる場合、別途バーコードを読み取るスキャナが必要になります。
  • タブレットのスペックについては、スキャナ用途のみならば2万以下で購入できる低スペックのもので十分です。
  • WiFiは5GHz対応がお勧めです。2.4GHzで接続するとbluetooth接続のスキャナと混線し接続が不安定になる可能性があります。
  • bluetoothは古いバージョンの場合、接続が不安定になる場合があります。
  • 手帳型のカバーの利用でタブレットをポケットなどに入れてバーコードのスキャン作業を行おうとしたときに、誤タッチによる誤動作を防げます。ただしカバーを閉じたときにスリープモードになる商品もあるので、注意が必要です。

スキャナについて

  • バーコードスキャナは堅牢性が高く、持ちやすいものがお勧めです。 ただし堅牢性を謳っているスキャナでも頻繁に落とすと故障するので、ストラップをつけるなどの落下防止対策をしておくことがおすすめです。
  • レーザータイプとCCDタイプがあります。レーザータイプのほうが若干値段が高く読み取り性能が良いとのことですが、私が最近の商品を使ってみた限り、読み取りスピードはほとんど変わらない印象でした。
  • また私が実際使ってみたところでは、2次元対応などで広範囲を読み取ることができるスキャナは対象バーコードに照準を当てやすいですが、密集したバーコードから該当のバーコードをスキャンする場合、工夫が必要な印象でした。

タブレット+スキャナのメリット

  • 画面サイズの大きいタブレットを選べば表示する情報量を増やすことができます。
  • スキャナは持ちやすさを考えられて作られているものが多いので、例えばトータルピッキン後にまとめて商品梱包をするような場面で、スキャナの持ち替えが頻繁に起きる作業をするときなど、使いやすい印象です。
  • タブレットとスキャナの組み合わせによっては若干価格を抑えることができます。

タブレット+スキャナのデメリット

  • 移動しながらの作業の場合、タブレットとスキャナの両方を持ち運ぶ必要があります。
  • 一連の作業に数値入力が含まれる場合、タブレットを操作しなければならなく作業効率が落ちる可能性があります。
  • ピッキングなど、タブレット画面を見ながら移動してスキャナで処理をする作業はかなり効率が悪く、おすすめできません。

スキャナ付きスマホタイプについて

ほぼ業務用の商品で種類もそれほど多くないので、作業にあったものを選ぶとよいです。

1台(unitech社のEA-630 plus)購入して実際利用しましたが、数ヶ月程度利用してみての印象です。 実際使ってみると、上記のタブレット+スキャナより使いやすい場面が多かったです。

また、使い方によってはデメリット内容を防げる方法があるかもしれません。

スマホタイプのメリット

  • 画面が大きく多くの情報を表示できます。
  • 軽く、持ち運びやすく、ハンドストラップを手に巻くとしっかり固定され携帯性が向上しました。
  • 画面で状況を確認しながらスキャン作業をすることができます。

スマホタイプのデメリット

  • 値段が若干高めな印象です。
  • スキャナの持ち方によっては、タッチパネルに手が触れてしまうことで誤動作が起きてしまう場合があります。 頻繁に持ち替えが必要な作業では、何らかの工夫が必要な印象です。

ハンディターミナル型について

物理キーがついているタイプの端末です。

ハンディターミナルタイプ(unitech社 HT-730)を使用したのは数週間程度なので、少し利用してみての感想です。

ほぼ、スマホタイプと同じような使い勝手の印象でした。

ハンディターミナル型のメリット

  • 持ち運びがし易い印象です。
  • 下部の物理キーが押しやすく、一連の作業に数値などの入力が含まれる場合使いやすい感じがしました。
  • 画面を確認しながら作業ができ、下部の物理キー部分を掴むのでタッチパネルに手が触れにくく、誤タッチによる誤動作が起きにくい感じがしました。

ハンディターミナル型のでデメリット

  • スマホタイプの比べて若干重みがあります。
  • スマホタイプに比べて、ディスプレイがやや小さいので、表示する情報を選ぶ必要があります。

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